現行の引き足ペダリングについて
引き足ペダリングでよく言われるのが、
1.プロは引き足を使っていない。
2.引き足は踏み足に負の力が発生するので意味がない。
というような事が書かれていて、引き足は不要という認識がある。
「プロは引き足を使っていない」ということについて
まず、プロと初心者ではペダリング効率に大きな差がある。
そのため、初心者が踏み足だけがんばっても、プロみたいなトルクや速度は出せない。そのため、速度をあげるためには、ペダリングでの発想の転換が必要と考える。
また、プロによる引き足の測定については、誰がどのくらいの距離をどのように走行した結果かが詳しくかかれていない場合が多く、ローラーで計測したデータではないのか、疑問が残る。
「引き足は踏み足に負の力が発生する」ということについて
これは、正論と考えられる。
たとえば、プロペラを手で回すことを考えた時、最初は、両方の手で羽の端を回した方が効率がよいが、プロペラの速度が増すほど、両手ではタイミングが合わずに回せなくなってくる。
代わりに、片手で、羽の端をタイミングよく掴んで回した方が、瞬間的にはドンドン回転させることができる。
これと同じで、クランクを回す時も同じで、最初は両足で回した方が加速させる効率はよいが、高ケイデンスになるほど、両足での回転は追いつかなくなり、踏み足だけに力を入れた方がペダリング効率はよくなる。
回復引き足ペダリングとは
これらの状況を踏まえて「どのように引き足を使っていくか」というと、「踏み足と引き足は同時に使わずに」交互にペダリングする。
同時に使わないというのは、「右足で引き足を使っている時は、左足は踏まず回復させる」ということです。
具体的な、引き足ペダリングの方法をあげると、
右足(踏み)→左足(踏み)→右足(踏み)→左足(踏み)→
左足(引き)→右足(引き)→左足(引き)→右足(引き)→右足踏みに戻る
というように、踏み左右2回で交代して、引き左右2回でまた踏みに戻すというような使い方をする。
こうすることで、ハムストリングスを休めたり、大腿四頭筋を休めて回復させることができる。
あくまで、メインは、踏み足だが、初心者には疲労分散の効果もあり、引き足を使ったほうが結果的に平均時速もアップできる。