ロードバイクにのっていると、「ブルべ」という言葉を聞くことがでてくると思います。
そこで、この記事では自転車スポーツの「ブルべ」について、分かりやすく紹介します。
ブルベとは
ブルベはフランス語の「Brevet(証明書)」に由来する長距離サイクリングイベントで、指定された距離とコースを制限時間内に完走することが目的です。
日本では、主にオダックス(Audax)が実施、認定している自転車での長距離ライドイベントのことをさします。
参加者は、200km(またはそれ以上)のコースをPoint of Control(PC)と呼ばれるチェックポイントを通過して、制限時間内にゴールを目指します。完走すると認定バッジをもらうことができます。
ブルベはレースではないため、他の人と競争したり速くゴールすることが目的ではありません。
制限時間内に自力でゴールすることが目的の自転車スポーツです。
ブルべの歴史
一番最初のブルベは、1897年6月12日、12人のイタリア人がローマからナポリまで230kmを日中に走ったことにはじまり、それに似たイベントが盛んになりました。
1904年には、フランスのジャーナリスト「Henri Desgrange」がAudax regulationsというものを作成し、グループで走行することが盛り込んだレギュレーションを作成しています。
その後、AudaxのサイクリストグループがAudax Club Parisien(ACP)を設立し、Desgrangeの代わりにAudaxを実施していました。しかし、1920年に彼との間に亀裂が生じたため、ACPはAudaxの認定許可を剥奪されてしまいます。
ACPは、新たに個人が自分のペースで自由に走れる新しいレギュレーションの元、ブルべを開始しました。そして、このスタイルが現在、一般的に知られているブルベのレギュレーションとなっています。
一方、Desgrangeは、別のオリジナルAudax規則を促進し、1921年7月14日にParisian Audax Cyclistes(UACP)を設立しました。このオリジナル規則は、フランスおよび近隣の国々ではよく知られています。
日本では「Audax Japan」が、ACPおよびLRMの認定ブルベを開催しており、「BRM」、「フレッシュ」、「SR600」や1200kmを超えるLRM認定ブルべも開催しています。
ブルベの種類
ブルべの主な距離は、下記の4種類で、200km以下のものはありません。
また、600km以上のブルべもあり、1000kmを超えるものは、体力と持久力、そして計画性が試されます。
なお、ブルべにはそれぞれ時間制限があり、その時間内に完走することが目的です。
距離 | 制限時間 |
---|---|
200km | 13時間 |
300km | 20時間 |
400km | 27時間 |
600km | 40時間 |
かなりの距離を自走するため装備にも規定があり、条件を満たしていないと出走できません。
自力での完走が目的となるため、他の人の助けを借りることはできません。300km以上になると、出発が夜で翌日の夕方にゴールというようなスケジュールになってきます。
夜は暗い中でルートを確認したり、パンクの修理や眠さと戦ったり、想像以上にハードです。
まとめ
ブルベは、長距離サイクリングを通じて自力での完走を目指すスポーツであり、持久力や計画性が試されます。
レースではありませんが、パンク修理などのトラブル対応や、長距離を走るためのトレーニングが必要です。
また、夜間走るための安全な装備など、事前にしっかりとした準備してから参加しましょう!